2024.11.12 活動報告
「だから」の生き方「なのに」の生き方 第6回セミナー報告

一般社団法人ヒューマンハーバーそんとく塾の原田塾長をお招きし「心のスポンジづくりプログラム」という教育的アプローチについてご講演をいただきました。
抜粋ですが紹介します。
【再犯率の比較】
教育支援受講者数(教科教育や高卒認定、情報教育など)43人のうち再犯者数は18人
心のスポンジづくりプログラム受講者数(2018年~2024年9月)48人のうち再犯者数は「ゼロ」
では、なぜ「ゼロ」なのか?
要は、「教育」と「福祉」の両輪であること
衣食住の提供や心理的安心、身体的安心のサポートである福祉的アプローチと、人格の形成、生きる力の育成、社会生活への適応力の育成の両輪でなくてはいけない
そのために定着が必要な力を、身に付けるプログラムです
1.選択力(えらんで)
2.組み立て力(つみかさねる)
3.創造力(思いを形にする)
【社会に適応できない】
ひきこもり 60万人
人口の高齢化・出生率の低下で自然減少は歯止めが利かないなかでこのままの状態で10年後はどうなっているのでしょうか。
塾への相談で多いのは「家庭崩壊している環境からSOS」
学校教育だけでは救えない、包括的な教育支援が必要な時代
【罪を犯す人の特徴】
A 自立更生型 自分で立ち直っていく
B 社会適応困難型 追い詰められて再犯する 比較的多い
C 自立再犯型 やんちゃ お金を稼ぐ方法を認知している
D 社会不適応型 メンタルが弱い 自暴自棄
ー噓をつく ごまかす 逃げる 反抗するー
こういう人たちをどう、導くのか?
目を向けると、いつ何時転ぶかわからない人もいます
この人たちを排除したら世の中うまくいく そういうわけではない
唯一の方法が「教育」
教育こそが国を変える
誰でも失敗をする
トライアンドエラーで、踏ん張ることができる人を育てる必要がある
それが、「心のスポンジづくりプログラム」
【再犯のない誰もが生まれ変われる明日へ】
奈良県出身の塾生Aのお話です(約10年前に奈良で起きたことで現在は福岡で就職)
母親が家出をしてしまい、Aが小学校3年生の時、両親が離婚
父と住むが、父はお酒と賭け事にお金を使い込み余儀なく生活保護となる
食べるものがないときは、山で野草を食べて生きる
高校に行きたいと「父」にお願いしたが、高校行かせる資金がない
非行にはしるが、祖父のおかげで15歳で就職
大好きな祖父が16歳の時に亡くなる
そこからは、仕事を転々していた
23歳土木建設業に就職したが、同僚から誘われて競艇で借金600万
お金がなくなり闇バイトをする
そして逮捕されて刑期4年を終えた
プログラムを受けて、社会復帰をした
塾長が「今日は奈良にいくよ!」というと
奈良の観光スポット等色々と奈良のことを話してくれたそうです
Aさんは「今までの行動や自分の価値観を、学習で自分をなくす事ができた」
今は福岡在住ですが、祖父が眠る奈良に訪れる機会が来るといいな…
(Y.U)